こんにちは。
当サイト管理人のゆうまです。
シャドーイングは、リスニング力を向上させるのに非常に効果的な方法です。
そして、スタディサプリTOEICでは、リスニング問題のすべてに対してシャドーイングができる機能を用意しています。
そこで、こちらでは、
- スタディサプリTOEICに備わっているシャドーイングを行うのに便利な機能
- スタディサプリTOEICを使ったシャドーイングの効果的な進め方
について解説していきたいと思います。
スタディサプリTOEICでのシャドーイングのトレーニング方法を理解して、リスニング力のアップにつなげましょう!
そもそもシャドーイングとは?
そもそもシャドーイングとは、流れてくる音声の1~2語ほど遅れて、その音声とまったく同じように発話し、同時に文章の意味も把握するトレーニングです。
もともとは、同時通訳者のためのトレーニングとして行われていました。
ただ、このシャドーイングが、リスニング力の向上に大きな効果があるとの研究結果が発表され、言語学習の1つの手法として広く取り入れられるようになっています。
その効果に基づいて、スタディサプリTOEICでも採用されているわけですね。
スタディサプリTOEICでシャドーイングを行うときの便利な機能を紹介!
スタディサプリTOEICには、
- パーフェクト講義
- 実戦問題集
- 実戦問題集NEXT
のすべてのリスニング問題に「シャドーイング」というトレーニング項目が用意されています。
したがって、ここに備えられている機能を使って、シャドーイングを行っていきます。
ただ、管理人は、Part3・4といった長文リスニング問題に付属している「本文チェック」というトレーニング項目も、シャドーイングに利用してきました。
ですので、ここでは、管理人が実際にシャドーイングをする際に利用していた、スタディサプリTOEICのこの2つのトレーニング項目を使って、シャドーイングを行っていくことを前提としてお話していきたいと思います。
そこでこちらでは、これらに備えられているシャドーイングをするうえでの便利な機能について、ご紹介していきます。
この便利な機能を最大限に活かして、効率的にシャドーイングをしていきましょう!
1文ずつ再生することが可能
まず、スタディサプリTOEICで最も特徴的な機能の1つとして、英文音声を1文ずつ再生することが可能であるということがあります。
これは、実際にシャドーイングをやってみるとわかりますが、本当にすごく便利です。
「本文チェック」画面
「シャドーイング」画面
Part3・4といった長文リスニング問題のシャドーイングは、まずは1文ずつシャドーイングを始めていきます。
そして、それができるようになったら、全文を通しでシャドーイングする、といった流れになります。
ほかのTOEIC用の教材書籍やアプリで、Part3・4の問題の英語音声を1文ずつ再生する機能があるものは、見たことがありません(Part1・2については、見かけたこともありますが…)。
ほかのTOEIC用の教材書籍やアプリのPart3・4の問題の英語音声は、問題全体で1つの音声になっているのが普通です。
なので、1文ずつ再生するのであれば、再生ソフト(アプリ)の「A-B区間再生」などの機能を使うか、音声ファイル自体を分割することになります。
しかし、そもそもシャドーイングは、数回行っただけでできるようにはなりません。
数回どころか、数日をかけて数十回以上繰り返し繰り返し行うことのほうが多いでしょう。
そういった際に、「A-B区間再生」などの設定や音声分割を毎回行うのでは、労力がかかりすぎます。
ですので、1文ずつ再生することができるというのは、非常に便利な機能と言えます。
この点だけ見ても、スタディサプリTOEICはよく考えて作られたアプリだということがわかりますね。
英文が音声と1文ごとに連動して表示される
先程、スタディサプリTOEICでは英文を1文ずつ再生できるというお話をしましたが、その1文ごとの音声と連動して英文が表示されるようになっています。
「本文チェック」画面
「シャドーイング」画面
市販の問題集などであれば、音声を聴きながら英文スクリプトを確認するためには、一方ではプレーヤーで音声を流しながら、もう一方で書籍の英文スクリプトの欄を見なければならないですよね。
しかし、スタディサプリTOEICであれば、別途プレーヤーを用意する必要もテキストを開く必要もありません。
これらが、スマホ1台でできてしまうんです!
スマホ1台あればいつでも勉強が始められるというのは、学習に対するモチベーションという意味でも重要ですよね。
英文と和訳が1文ずつセットで表示される
3つ目の便利な機能として、英文と和訳が1文ずつセットで表示されるというものがあります。
「本文チェック」画面
「シャドーイング」画面
これも、市販の問題集などであれば、英文スクリプトの欄と和訳の欄がそれぞれ別のかたまりで掲載されているため、1文ごとに英文と和訳を突き合わせるのは、結構面倒です。
その点、スタディサプリTOEICでは、英文と和訳が1文ずつセットで表示されるので、わざわざ英文と和訳を突き合わせる必要はなく、英文の和訳を即座に確認することができます。
スマホ1台ですべてを済ますことができるというのは、便利でいいですよね。
音声の再生速度を変えられる
続いての便利な機能として、音声の再生速度を変えられるというものがあります。
「本文チェック」画面
「シャドーイング」画面
具体的には、
- 遅い(0.8倍速)
- 普通(1倍速)
- 速い(1.2倍速)
と、3段階に再生速度を変更することができます。
シャドーイングは、最初から無理をして、ネイティブスピードや速いスピードで行う必要はありません。
焦ってハードルを高くして行ったとしても、シャドーイングのトレーニングが中途半端になり、おそらく望んだ効果が得られないでしょう。
普通のスピードで行うのが難しいようであれば、むしろまずはゆっくりのスピードから始めたほうが良いです。
そして、そのスピードでできるようになったら、スピードを上げていけば良いのです。
逆に、ある程度高いレベルになると、速いスピードでシャドーイングのトレーニングをすることでさらに効果が上がりますので、そのような状態になったら、積極的にチャレンジしていきましょう。
発話を録音して確認できる
スタディサプリTOEICの「シャドーイング」トレーニングの項目では、実際にシャドーイングをしたものを録音し、それを確認することができます。
「シャドーイング」トレーニングの項目を開くと以下のような画面となり、「録音開始」ボタンをクリックすると、録音が始まります。
なお、録音する際には、字幕を消すこともできます。
そして、発話が終わったら、その出来栄えを自分で評価します。
また、再度録音したい場合には、何度でもやり直しをすることができます。
そして最終的に、録音した自分の発話を確認できます。
シャドーイングについては、
- サイレント・シャドーイング
- 頭のなかで行うシャドーイング
- 口パクシャドーイング
- 口だけ動かすシャドーイング
などといった声を出さないシャドーイングも紹介されていますし、「それで十分である」とおっしゃる方もいらっしゃいます。
電車の中など人前で声を出すことがはばかられる場合は、もちろん声を出さないでシャドーイングするしかありませんし、確かにそれぞれメリット・デメリットがあるのも事実です。
しかし、可能であれば、やはりきちんと声を出して行うシャドーイングをおすすめします。
というのも、正しくシャドーイングできているかどうかは、発話してそれを聴かなければわからないからです。
また、頭のなかで行ったり、口を動かすだけでは、どうしても細かい部分に抜けや漏れが起こってしまいますし、もしそうなった際にそれを確認する方法がありません。
ですから、状況が許すのであれば、やはりきちんと発話し、その音声を録音して、正しくシャドーイングができているか確認するのが良いと考えます。
最初は、自分の声を聴くのは嫌なものですし、そもそも発話すること自体が恥ずかしく思えるでしょうが、しばらく続けていくと慣れてしまうものですよ。
【補足】なぜ管理人はシャドーイングに「本文チェック」も使うのか?
ここまでご覧になってきてお気づきかもしれませんが、管理人はシャドーイングをするのに「本文チェック」も使うように説明しています。
実は、管理人自身は、シャドーイングの練習は、ほとんど「本文チェック」で行っていました。
「せっかく『シャドーイング』というトレーニング項目が個別にあるのだから、『本文チェック』なんて使わなくても良いのでは?」とお考えになるかもしれませんね。
実際、スタディサプリTOEICのシャドーイングを解説しているほかのサイトでも、「シャドーイング」の機能だけを使って説明しているものがほとんどです。
しかし、実はスタディサプリTOEICの「シャドーイング」トレーニングの機能では、できないことがあります。
それは、全文を通しで再生できないということです。
先ほどお話しましたが、シャドーイングはまずは1文ずつ行っていきますが、最終的には全文を通しでできるようにすることが目標となります。
しかし、スタディサプリTOEICの「シャドーイング」トレーニングは、1文ごとのトレーニングになっているのですが、逆に1文ずつしか再生できません。
ですので、全文をまとめて再生する機能が必要となります。
その機能があるのが、「本文チェック」ということです。
ほかにも「本文チェック」には、
- 途中まで再生しているときに、すぐに最初まで戻れる「最初から」機能
- 全文音声をリピートできる機能
も備わっており、全文シャドーイングがしやすくなっています。
「本文チェック」では、1文ごとの再生も自由自在ですから、これに関しても問題ありません。
また、全文シャドーイングをしていて、ある特定の1文だけがうまくいかないときなどには、簡単にその文に戻って1文再生で練習することもできます。
というように、シャドーイングの練習に関しては、実際のところは「本文チェック」のほうがやりやすいと考えています。
そして、「シャドーイング」は、あくまでも録音して確認することに特化して使っていました。
この使い方は、管理人が何千回とスタディサプリTOEICを使ったうえで至ったものですが、もちろん人によってやりやすい方法は違ってくるでしょう。
自分なりのやり方を見つけて、効率よく学習できるようになるといいですね。
スタディサプリTOEICを使ったシャドーイングの効果的な進め方を7つのステップで解説!
シャドーイングは、とても負荷の高いトレーニングです。
しかし、最初からいきなり完璧なかたちを目指すのは、現実的ではないでしょう。
また、ただやみくもに行えば良いものでもありません。
やはり、段階を踏みながら、またその段階を踏む意味を考えながら行うべきです。
そこでこちらでは、スタディサプリTOEICを使ったシャドーイングの効果的な進め方について、7つのステップで解説していきたいと思います。
なお、こちらでは、相対的に難易度が高いPart3とPart4について、先ほどお話したようにシャドーイングの練習がしやすい「本文チェック」を積極的に使いながら行う方法で、説明していきます。
ステップ1:英文の理解
シャドーイングを始める前に、まずは英文を理解しておくことが必要です。
英文の理解ができていないままシャドーイングを行っても、まったく効果は上がりません。
具体的には、単語と文法(文の構造)について、きちんと理解をします。
このときに、スタディサプリTOEICでは、1文ずつ英文と和訳がセットで表示されていることが役に立ちます。
英文と和訳を照らし合わせながら、英文の理解をしていきましょう。
なお、ここで「解説」タブをクリックすると、語注を表示することができますので、わからない単語やイディオムの確認に利用できます。
これらを用いても英文が理解できない場合は、別途辞書や文法書などを使いながら、できる限り完璧に理解するようにしましょう。
決して英文の理解があやふやな状態で、先には進まないようにしてくださいね。
ステップ2:スクリプトを見ながらリスニング
英文が十分に理解できたら、次はスクリプトを見ながらリスニングします。
- 音声と文字を一致させる
- イントネーションなどを確認する
といったことに注意を向けながら、じっくりリスニングしましょう。
また、同時に、意味にも意識を向けるようにします。
このときには、スタディサプリTOEICでは、1文ずつ音声を再生できることが役に立ちます。
注意点についてしっかり押さえられるまで、何度も繰り返しリスニングしましょう。
ステップ3:オーバーラッピング
いよいよ発話のトレーニングに進んでいきますが、シャドーイングの前にオーバーラッピングを行うことをおすすめします。
オーバーラッピングとは、スクリプトを見ながら流れる音声に合わせて発話するトレーニングです。
音声に合わせて音読する、という感じですね。
オーバーラッピングを行うと、
- 細かい部分の発音や音の変化、イントネーションがわかる
- スピードに慣れる
などの効果があります。
また、ここでも、必ず意味も意識しながら行うようにしましょう。
なお、音声のスピードについていけない場合は、最初は無理をせずに遅いスピードから始めて構いません。
オーバーラッピングは、音声と自分の発話のスピード・発音・イントネーションがピッタリと重なるくらいになるまで繰り返しましょう。
ステップ4:音だけシャドーイング
さて、ついにシャドーイングに進むわけですが、実はシャドーイングには2種類あります。
まずは、「音だけシャドーイング」を行います。
専門的には、「プロソディ・シャドーイング」と呼ばれています。
この段階では、あくまでも音声だけに意識を集中して、シャドーイングを行います。
意味や内容については、意識しなくて構いません。
音声とそっくりにシャドーイングできるまで、繰り返し練習しましょう。
ここからは英文を見ずに発話していくのですが、「本文チェック」ですと英文が見えたままになっていますので、目をつぶって行ってください。
ここでも、最初は難しいようであれば、無理をせずに遅いスピードから始めても問題ありません。
ステップ5:意味も考えながらシャドーイング
そして、最後に「意味も考えながらシャドーイング」を行います。
専門的には、「コンテンツ・シャドーイング」と呼ばれています。
ここでは、音声を把握することに加えて、意味も意識しながらシャドーイングをしていきます。
音声をきちんと聴き取って発話し、かつ意味もすんなりと頭に入ってくるようになるまで、何度も繰り返しましょう。
ステップ6:全文を通してシャドーイング
1文ずつシャドーイングができるようになったら、今度は全文を通してのシャドーイングを行いましょう。
具体的には、全文を通して改めて、
- ③オーバーラッピング
- ④音だけシャドーイング
- ⑤意味も考えながらシャドーイング
と順を追って行っていくと、比較的スムーズにできると思います。
おそらく、ここまでたどり着くまでには、相当な回数のシャドーイングを行うことになると思いますが、必ず実を結ぶときが来ますので、頑張りましょう!
ステップ7:シャドーイングを録音して確認する
全文を通してシャドーイングができるようになったら、総仕上げとして自分の発話を録音して、正しくシャドーイングできているかをチェックします。
このときには、「シャドーイング」トレーニングを使います。
そして、1文ずつ、シャドーイングしたものを録音していきます。
なお、何度でもやり直しができるので、納得がいくまで繰り返しても大丈夫です。
そして、すべての英文についてシャドーイングを終えると、録音した音声を聴くことができます。
録音した音声を聴き、さらには元の音声と聴き比べるなどして、正しくシャドーイングができているかチェックしましょう。
これで、1つの問題に対してのシャドーイングのトレーニングは終了となりますが、これらをほかの問題も使って続けていくことになります。
【参考】シャドーイングは何回やればいいのか?
ここまでで、「シャドーイングは繰り返し行う」というお話をしてきましたが、実際にはシャドーイングは何回くらいやればよいのでしょうか。
ちなみに、スタディサプリTOEICの講師である関先生は、「音だけで20回、意味を考えながら30回シャドーイング」とおっしゃっています。
もちろん、これは「50回だけやれば良い」ということをおっしゃっているわけではないと思います。
おそらく、「できるようになるには、そのくらいの回数が必要ということを覚悟しましょう」ということなのではないでしょうか。
理想を言えば、「できるようになるまで何回でもやる」ということだと考えます。
ちなみに、管理人(私)は、1つの長文リスニング問題に対して、「1日20分×5日」を行っていました。
回数は数えたことがないのでわかりませんが、問題全文のシャドーイングだけでも100回は超えていたと思います(前段階の「1文ずつのシャドーイング」まで加えると、もっと回数は増えることになるでしょう)。
よく「英語学習は筋トレと同じ」と言われます。
地道な積み重ねが必要で大変ですが、頑張って何度も繰り返しシャドーイングをしていきましょう。
すぐに成果が表れないのはもどかしいですが、続けていればそのうちに効果が実感できるようになるはずですよ!
なぜシャドーイングは英語力の向上に効果があるのか?
こちらでは、なぜこのシャドーイングが英語力を向上させるのに効果があるのかについて、お話していくことにしましょう。
音声知覚を自動化できるようになる
リスニングは、大雑把に言えば、脳内では、
- 音声知覚
- 音声を言葉として認識する
- 意味理解
- 単語の意味や文法の知識を用いて意味を理解する
という2つのプロセスを経て行われていると考えられています。
例えば、日本人が日本語を聴いた場合、「音声知覚」についてほとんど意識することはありません。
これはすなわち、脳内では「音声知覚」がほぼ自動的に行われているということです。
そのため、脳内のリソースを「音声知覚」に用いることはほとんどなく、多くの部分を「意味理解」に使うことができているということになります。
一方で、英語のリスニングの初級者の場合を考えてみましょう。
この場合には、英語を言葉として聴き取ること、つまり「音声知覚」に多くの脳内リソースを使ってしまいます。
ですから、「意味理解」に使うことができる脳内リソースは、ほとんど残っていません。
なので、聴いた英語を理解することができない、ということになります。
シャドーイングを行うことによって、この「音声知覚」の自動化の能力の向上を図ることができると考えられています。
そして、その結果として「意味理解」が可能になり、聴いた英語を理解することができる、すなわちリスニングができるようになる、というわけです。
リーディングスピードの向上も図ることができる
シャドーイングは、最終的には、流れてくる音声から文章を
- 即座に
- 英語のまま
理解できるようになることを目指します。
そのため、英語の語順で英語のまま文章を理解しなくてはなりません。
加えて、流れてくる音声のスピードで理解していくことも必要になります。
これらのことによって、副次的な効果ではありますが、結果的にリーディングのスピードも向上させることができます。
実際に、管理人もシャドーイングをすることによって、リーディング力がかなり伸びたと感じました。
まとめ
以上、スタディサプリTOEICのシャドーイング機能と効果的な進め方をについて、解説してきました。
どれだけスタディサプリTOEICにシャドーイングがやりやすい機能があるかが、お分かりになったのではないでしょうか?
もちろん、シャドーイングだけやっていても、TOEICのスコアが上がるわけではありません。
ですが、スタディサプリTOEICには、シャドーイング以外の学習コンテンツが豊富にあります。
スタディサプリTOEICには、7日間の無料体験期間がありますので、実際にどのようなものなのか、一度見てみてはいかがでしょうか?