仕事の幅を広げるためにTOEICの勉強をしようとお考えになっている、社会人のあなた。
また、会社からTOEICを受けるように言われていたり、さらにはTOEICのスコアが昇進や昇給の条件になっているケースも増えてきているようですね。
しかし、
- 「社会人になってからでも、TOEICの勉強はできるのだろうか…?」
- 「忙しくて、TOEICの勉強時間を確保できない…」
- 「そもそもTOEICって、どんな勉強したらいいのだろう…?」
など、いろいろと不安や懸念をお持ちなのではないでしょうか。
ですが実際には、社会人の方のなかにも、大幅なスコアアップを達成している人が、大勢いらっしゃいます。
かく言う私も、社会人になってからTOEICの勉強を始めて、3カ月で500点台から700点台へとスコアを上げ、その後9カ月で900点を突破することができました。
ですので、もちろん簡単なことではありませんが、社会人になってからTOEICの勉強を始めても、大きくスコアを伸ばすことは十分に可能です。
そこでこちらでは、
- 私がTOEICのスコアを3カ月で190点アップさせた方法
- 社会人のためのTOEICの勉強法
- 社会人が短期間でTOEICのスコアアップを狙う方法
などについて、お話していきたいと思います。
私がTOEICのスコアを3カ月で190点アップさせた方法とは?
先程もお話しましたが、私は社会人になってからTOEICの勉強を始めて、3カ月で500点台から700点台へとスコアを190点アップさせることができました。
では、どのようにして、このスコアアップを実現したのでしょうか。
結論から言ってしまうと、私が使った方法は、
スタディサプリTOEICのパーソナルコーチプランを受講
したことです。
スタディサプリTOEICパーソナルコーチプランとは?
では、スタディサプリTOEICのパーソナルコーチプランとは、どういうものなのでしょうか。
まず、スタディサプリTOEICについてお話しましょう。
スタディサプリTOEICとは、TOEICの学習に必要なさまざまなコンテンツを統合しているアプリ(PCではWeb)です。
具体的には、
- パーフェクト講義
- Part別にTOEICの問題形式で学習するコンテンツ(解説動画あり)
- 実戦問題集&実戦問題集NEXT
- 実際のTOEICテストと同じ構成・問題数で作成されている問題集
- 模試としても使用可能
- TEPPAN英単語
- TOEIC頻出の単語を目標スコア別にまとめた単語集(計1500語)
- パーフェクト講義-英文法編
- TOEIC頻出の文法事項をピックアップして解説するコンテンツ(解説動画あり)
- 基礎講座
- TOEIC学習の初心者が抑えておきたい文法・英単語などを学べるコンテンツ
が用意されており、TOEICの学習に必要なすべてが揃っています。
そして、スタディサプリTOEICパーソナルコーチプランは、
- スタディサプリTOEICのすべてのコンテンツが利用可能
であることにプラスして、
- パーソナルコーチによる各種のサポート
- 全体および週ごとの学習プランの作成
- 合計4回の面談
- 日々の学習の進捗管理
- 定期的な達成レベルの確認
- 随時の学習に関する相談
があるプランで、さらに特典として、
- パーフェクト講義のテキスト4冊
- 実戦問題集Vol.1~4のテキスト4冊
- 修了後にベーシックプラン12カ月パックのクーポンの進呈
もついてきます。
私は、スタディサプリTOEICのパーソナルコーチプランを受講することによって、
- 学習コンテンツがすべて揃っているので、教材選びに迷うことがなかった
- 学習計画を立ててくれるので、学習に集中できた
- 日々学習内容を報告することによって、学習習慣が身についた
- コーチとのやり取りで、モチベーションを維持できた
- 学習の進捗や理解度などに応じて、学習内容をカスタマイズしてもらった
- コーチに質問することで、疑問点や心配な点などをすぐに解決できた
ため、順調に学習を継続することができました。
その結果として、500点台から700点台へと、190点のスコアアップを実現することができたと考えています。
TOEICで高得点を取得することによる現実的なメリットとは?
TOEICで高得点を手に入れると、今とは違った人生が待っています。
こちらでは、TOEICで高得点を取得することによる現実的なメリットをご紹介していくことにしましょう。
昇進・昇格につながる
TOEICで高得点を取得すると、昇進・昇格につながる可能性が高まります。
TOEICを実施している国際ビジネスコミュニケーション協会の2015年の報告によると、「TOEICのスコアを昇進・昇格の要件にするか?」という質問に対して、
- 全社で要件にしている…22.3%
- 特定の部署で要件にしている…8.8%
と回答しています。
つまり、約3割の企業が、TOEICのスコアを昇進・昇格要件にしているということです。
出典:英語活用実態調査[企業・団体]2015
しかも、2015年時点で「要件にしていないが、将来はそうしたい」という企業が28.5%もあります。
ですから、現在ではさらに多くの企業において、TOEICのスコアが昇進・昇格要件になっていると考えられます。
海外出張や海外赴任のチャンスが増える
海外出張や海外赴任を通じて、キャリアアップを図りたいと考えているケースでも、TOEICで高いスコアを持っていれば、そのチャンスが高まります。
こちらも、国際ビジネスコミュニケーション協会の2019年の報告によると、「海外出張や海外赴任の選抜にTOEICのスコアを利用しているか?」という質問に対して、
- 要件としている
- 参考としている
という回答を合わせると、
- 海外出張の選抜に利用…38.6%
- 海外赴任の選抜に利用…50.0%
という結果となっています。
出典:英語活用実態調査[企業・団体 ビジネスパーソン]2019
海外で仕事をすることで活躍の幅を広げたいのであれば、やはりTOEICで高得点を取得しておくことは、非常に有利にはたらくことになります。
転職で有利にはたらく
TOEICで高得点を取得していることは、転職をする際にも有利にはたらきます。
同じく、国際ビジネスコミュニケーション協会の2019年のレポートによると、「英語を使用する部署の中途採用にTOEICのスコアを利用しているか?」という質問に対して、
- 要件としている
- 参考としている
という回答を合わせると、53.8%の企業が利用していると回答しています。
出典:英語活用実態調査[企業・団体 ビジネスパーソン]2019
報奨金や資格手当が支給される
企業によっては、TOEICである一定のスコアを取得した場合に、報奨金や資格手当が支給されることがあります。
これは、社員が英語学習をするモチベーションを高めるための一環として行われているようです。
これについても、国際ビジネスコミュニケーション協会の2019年の調査によると、一時払いとしての報奨金を支給している企業は、27.5%にものぼっています。
ただし、金額については、かなりのばらつきがあります。
一方、毎月資格手当として支給している企業は5.9%にとどまっています。
やはり、毎月の給料に反映させるのは、企業としても難しいというのが本音のようです。
出典:英語活用実態調査[企業・団体 ビジネスパーソン]2019
収入がアップする
これまでお話してきたことの結果として、TOEICで高得点を取得していると、収入がアップすることにつながります。
転職情報サービスのdodaが2013年に発表した平均年収に関するデータでは、TOEICのスコアの高さと年収の高さには相関関係があるとの結果が示されました。
特に、700点台より上になると、TOEICのスコアと年収の相関が如実に出てています。
また、TOEICのスコアを持っている人全体の平均年収は522万円とのことですので、これと未受験者(スコアなし)の平均年収では100万円近くの差があることもわかりました。
自分に自信がつく
ここからは定性的なものになりますが、まずは、TOEICで高いスコアを取得することで、自分に自信がつくことが挙げられます。
TOEICで高得点を取るには、それなりの努力が必要です。
そういった困難を乗り越えてきた経験は、大きな自信となることでしょう。
また、TOEICで高得点を持っているということ自体が、周りに対する優越感となり、それも自信へとつながっていきます。
さらには、TOEICで高得点が取れるようになると、英語を読んだり聴いたりすることに抵抗がなくなります。
すると、英語での情報収集やさまざまな処理が可能になってきます。
これに伴って、これまでよりも多くの情報を手に入れることができたり、業務をより容易にこなすことができるようになるはずです。
結果として、仕事のレベルが上がることになりますから、仕事に対しての自信もついてくることでしょう。
周りから一目置かれる
TOEICで高得点を持っていると、それだけで周りから一目置かれる存在になります。
TOEICは日本のビジネス界ではもっとも知名度の高い英語テストですので、TOEICで高得点を取ることの価値は、広く知られています。
なので、TOEICの高得点取得者は、英語ができるということはもちろんのこと、それに加えて、ほかの能力も高い優秀な人材であると見られることも多いです。
そうすると、重要な仕事を任されたりする機会も増えますから、仕事の幅を広げることができたり、さらなる評価を得ることもできるようになります。
このように、英語とは直接関係のない分野や業務においても、新たなチャンスに恵まれる可能性が高くなることでしょう。
ただし、自分からほかの人に自慢したり周りに言いふらしたりすると、印象が悪くなってしまうこともあります。
やはり、謙虚な姿勢は、忘れずにいたいものですね。
社会人にTOEICの勉強をおすすめする本当の理由とは?
TOEICので高得点を取得することによって、これまでお話してきたような現実的なメリットを得ることができます。
ですが、私が社会人にTOEICの勉強をおすすめするのには、それ以上の理由があります。
TOEICは社会人の英語学習に最適な素材
確かに、TOEICで高得点を取得すること自体が目的になる場合もあるかもしれません。
しかし、英語の勉強をする本質に立ち返れば、その先には、ビジネスや日常生活で使うことのできるような、実用的な英語の習得があるのではないでしょうか。
この実用的な英語を習得するにあたって、特に社会人にとっては、TOEICは最適な素材であると考えています。
では、どうして、TOEICが社会人の英語学習に最適な素材と言えるのでしょうか。
こちらでは、その理由をいくつかお話していきたいと思います。
出題範囲が広くないため取り組みやすい
TOEICは、出題範囲が広くないため、取り組みやすい英語素材です。
TOEICは、英語の4技能のうち、「読む」ことと「聴く」ことに絞られたテストです。
実際、第二言語を学習するにおいては、「読む」「聴く」から始めて、「話す」「書く」に移っていくのが、効率的と言われています。
加えて、取り上げられる題材も、ビジネスに関することを中心に、日常生活でよく遭遇する場面などある程度決まっています。
また、題材のパターンがそれほど多くないことから、学習すべき単語も限られてきます。
このように、TOEICは出題範囲が限定されているため、学習をするにおいて過度な負担とならず、非常に学習しやすい素材と言えるでしょう。
教材が良質で豊富
TOEICの教材は、良質なものが豊富に揃っています。
書店に行くと、TOEIC関係の書籍がたくさん並んでいるのをご覧になったことがあるでしょう。
なかには、大学受験の英語の書籍の数に匹敵するくらいのところもありますよね。
これはどういうことかと言うと、それだけTOEICのマーケットが大きいということを示しています。
参考となる数字を挙げてみましょう。
大学入試共通テストの受験者数は、50万人程度です。
これに対して、TOEICの受験者数は、コロナ禍でも約150万人、コロナ前ですと200万人超、最も多いときには250万人を超えていました。
これを見れば、TOEICのマーケットが、いかに大きいものかがおわかりになると思います。
これだけ大きいマーケットですから、たくさん売れることを見込んで、教材の数は増えていきます。
そして結果として、教材の数が増えてくると競争が激しくなるため、質も向上していくことになります。
学習の進捗度がわかりやすい
TOEICは、実際のテストを受けることで、学習の進捗度がわかりやすくなっているのも特徴です。
理由は、2つあります。
1つは、TOEICの結果は、5点刻みで数値化されているためです。
例えば、英検ですと、結果は「合否」というかたちでしかわかりません。
その点、TOEICは、結果が数値化されていることで、学習の進捗度がわかりやすくなっています。
2つ目は、試験の回数が多いためです。
TOEICは、ほぼ毎月、年間で10回の試験が行われます。
これも英検との比較になりますが、英検は1年で3回しか実施されません。
最近では、「英検S-CBT」という試験回数が多いものも実施されていますが、やはり受験回数は限られています。
その点において、TOEICは、いつでもその時点の実力を測ることができますから、学習の進捗度がつかみやすいです。
学習の進捗度をその都度確認できることは、学習をするうえでのモチベーションの維持にも大きくつながります。
実用的な英語を身につけられる
TOEICの学習を通じて、実用的な英語を身につけられることも、社会人にTOEICの学習をおすすめする理由の1つになります。
よく「TOEICでは、実用的な英語は身につかない」と言われることがありますが、必ずしもそんなことはないと考えています。
例えば、英検の高い級の試験やTOEFLなどは、試験の範囲にアカデミックな題材や日常生活とはあまり関係がないような題材も含まれています。
もちろん、試験の目的自体が異なりますので、これらのテストもその目的にはかなっているわけです。
しかし、こと「社会人にとっての実用的な英語」というは言うには、少し厳しいでしょう。
そういった意味では、TOEICは、ビジネス関係や日常生活に関わる題材のみで構成されています。
ですから、TOEICの学習をすることは、ほかの英語の試験の勉強をするよりは、はるかに実用的な英語を学ぶことができると考えます。
もちろん、TOEICの学習だけで、英語を習得できるようになるわけではありません。
途中でもお話しましたが、TOEICで学習できるのは、「読む」「聴く」だけであり、「話す」「書く」といった技能を身につけるためには、さらなる学習が必要です。
しかし、ここまでお話してきたような理由から、TOEICの勉強を通じて、英語を習得するための土台を作ることはできることは間違いありません。
そういった意味で、特に社会人には、TOEICから英語の学習を始めていくことを、ぜひおすすめしたいと思います。
社会人のTOEIC勉強法~準備・心構え編
社会人がTOEICを学習するうえで最も重要なのは、実際の勉強を始める前の準備や心構えです。
具体的な勉強法よりも、これこそが、まさに「社会人のため勉強法」であると言えるかもしれません。
こちらでは、「社会人のTOEIC勉強法~準備・心構え編」として、社会人がTOEICの勉強をするうえでの準備や心構えについて、お話していきたいと思います。
明確な目標を立てる
忙しい社会人こそ、明確な目標を立てることが重要になります。
立てるべき目標は、2つあります。
1つは、スコアの目標です。
漠然と「○○点くらい取りたいなぁ」という感じではなく、どういった目的のために具体的に何点を目指すのかを明確にしましょう。
もし、会社で昇進や昇格のために必要な点数があるのならば、それでも構いません。
また、やりたい業務に従事するために必要な点数もあると思いますので、その場合はその点数を目標にしましょう。
なお、目標設定をするにあたっては、TOEICの公式サイトに「目標設定お助けツール」というものもありますので、参考にしてみてください。
もう1つは、目標スコアをいつまでに達成するかという期限の目標です。
期限を決めずに進めていると、そのうち「いつか取れればいいや」というふうになってしまい、いつまでも目標が達成できないままになってしまいます。
ですから、
- 目標のスコアを達成するのに必要な学習時間
- 自分が割くことができる学習時間
を基に、期限を明確に定めましょう。
ちなみに、1985年と少し古いものになりますが、目標のスコアを取るのに必要な学習時間の目安をまとめた研究があります。
出典:A Teacher’s Guide to TOEIC® Listening and Reading Test Preparing Your Students for Success
目標とするスコアが上がるにしたがって必要な学習時間は増えていきますが、おおよそスコアを100点上げるのに200~300時間の学習時間が必要とされていますので、参考にしてみてください。
なんとしても学習時間を確保する
TOEICでスコアを上げるにあたっては、なんとしても学習時間を確保するようにしてください。
先程お話したように、TOEICでスコアを上げるには、どうしても一定の学習時間が必要です。
ただ、TOEICの学習をしようとしている社会人で、時間が余っているような人はほとんどいないと思います。
しかし、時間がないのは誰でも同じです。
なので、いろいろとやりくりをしたり知恵を絞ったりして、なんとかして学習時間を捻出するようにしましょう。
もしかすると、学習時間を確保するために、何かほかの時間を犠牲にすることになるかもしれません。
ですが、そこは将来のためと考えて、我慢することも必要と心得ましょう。
なお、まとまった時間がなくても、勉強することはできます。
よく言われるのが、隙間時間の活用です。
1日の過ごし方を検証していくと、ところどころに使うことができる時間が見つかるはずです。
例えば、
- 通勤する際の電車に乗っている時間
- 昼休みの昼食後の残り時間
- 入浴時間
なども利用できるかもしれません。
ですので、そういった時間を1つ1つ洗い出して、学習時間にあてるようにしましょう。
必ず毎日勉強する
TOEICの学習をしている間は、必ず毎日勉強するようにしましょう。
「今日は疲れたから…」などということで、次の日に回してしまうと、そのことが癖になってしまい、ズルズルと計画したスケジュールから遅れていってしまいます。
そして、そのうちに計画から大きく離れることになってしまい、そうするとモチベーションが下がって、最終的には学習自体を挫折してしまうことにもなりかねません。
ですから、どれだけ辛くても、必ず毎日少しでも勉強することが大切です。
また、仕事のある日は勉強をせず、休日にまとめて勉強をすることをお考えになるかもしれません。
しかし、英語の学習は、まとめてたくさん勉強するよりも、毎日少しずつでも勉強するほうが効果が高いと言われています。
もちろん、休日により多くの勉強することは構わないのですが、決して休日頼みにならないように、毎日勉強する計画を立て、毎日勉強する習慣づけをしましょう。
よく、英語の学習は、筋トレに似ているとも言われることがあります。
やはり、毎日の積み重ねが大切ということですね。
短期集中で勝負をつける気持ちで取り組む
TOEICの勉強は、2~3カ月くらいの短期集中で勝負をつける気持ちで取り組みましょう。
目標とするスコアによっては、長い期間をかけて達成する目標を立てざるを得ない場合もあるでしょう。
また、そもそも英語の学習自体は、今後もずっと続いていくものではあります。
ですが、ことTOEICの勉強という点においては、長い期間をかけてダラダラ勉強するのは効率が悪いです。
そして、モチベーションも、それほど長く続くものではありません。
ですので、2~3カ月くらいの短期に集中して取り組んで、目標スコアをクリアする、もしくは、勉強方法や勉強の習慣を確立させる気持ちで勉強するようにしましょう。
正しい学習方法で勉強する
忙しい社会人だからこそ、間違った学習方法で勉強するのは時間がもったいないですから、正しい学習方法で勉強する必要があります。
巷では、多くの学習方法が紹介されています。
なかには、「聞き流すだけで、英語が聞き取れるようになります」などと謳っていたりするものもありますよね。
ですが、「学問に王道なし」と言われるように、簡単に英語ができるようになる学習方法などありません。
後ほどおすすめの学習方法をご紹介しますが、どれも地道に行わなくてはならないものばかりです。
少しでも楽をしたい気持ちは良くわかりますが、「安易な学習方法などない」と肝に銘じてください。
さらに良くないのは、「もっとほかに良い方法はないか?」「もっとほかに楽な方法はないか?」と、新たな学習方法をあれこれと探し回ってしまうことです。
しかし、それこそが一番の時間の無駄です。
このようなことに時間を使うのならば、その時間を学習に当てるようにしましょう。
TOEICの勉強に集中する
忙しいなかで効率的に学習するためにも、TOEICの勉強をしている間は、TOEICの勉強に集中するようにしましょう。
同じ英語の勉強だからということで、英検や英会話などの勉強を同時に行うようなことは止めたほうが良いです。
また、すでに持っているからといって、大学受験用などの教材を使うのも止めましょう。
これらの勉強や教材は、まったくの無駄とは言いませんが、TOEICでスコアを取るためには効率が良くありません。
TOEICで目標スコアを達成するまでは、TOEICの教材を使って、TOEICの勉強に集中するようにしましょう。
必要ならばお金を惜しまない
忙しい社会人であれば、必要ならばお金を惜しまないようにしましょう。
ただ、これは、「たくさんの教材を買い漁ろう」ということではありません。
お金によって学習をより良いかたちで進めることがきるのならば、お金は惜しまずに使ったほうが良いということです。
代表的なものは、時間に関するものです。
忙しい社会人にとって、時間は何ものにも代えがたいものです。
また、時間を消費してしまうような手間も、避けたいところです。
なので、これらが解決できるのであれば、それに掛かるお金は惜しまないほうが、効率的に学習できることになります。
先ほどお話したように、TOEICで高得点を取得すれば、これまでよりも高い収入を得ることができる可能性が高くなります。
ですので、ここでかかるお金は、そのための先行投資と考えましょう。
社会人のTOEIC勉強法~実践編
実のところ、TOEICの勉強の実践という点について言えば、社会人であっても、学生であっても、勉強法は変わるものではありません。
ですので、こちらでは、初級者~中級者がTOEICを学習するにあたっての、おすすめの勉強法を紹介していきたいと思います。
単語
単語は、すべての基礎となるものですから、しっかりと学習しましょう。
TOEICでは、TOEICならではの単語やTOEICでよく使われる意味というのがあります。
ですから、TOEIC用の単語帳で勉強するのが良いでしょう。
また、レベルによっては、覚える必要性が低い単語もあります。
なので、覚えるべき単語を絞るためにも、レベル別になっている単語帳を使うのが効率的です。
単語を覚えるには、とにかく何度もその単語に出会うことが重要になってきます。
ですので、「1日に10語ずつ覚えていく」というようなやり方は、あまり良くありません。
具体的な勉強法としては、
- 100~200語の単語を、1週間毎日繰り返し学習して覚える
- そのあと、1週間・2週間・1カ月と間隔を空けて復習する
というやり方がおすすめです。
また、単語の意味を2~3秒かけて思い出しているようでは、テストでは対応できません。
即座に意味が出てくるようになることを、目標にしましょう。
文法
TOEICで文法というと、「Part5・6の問題を解くこと」をイメージするかもしれません。
ですが、そもそも文法は、英文を読む際にも聴く際にも必要な知識ですので、ほかのパートの問題を解くうえでも、しっかりと理解しておく必要があります。
とは言っても、TOEICの文法は、極端に難易度の高いものはありません。
中学~高校基礎レベルの文法を確実にしたうえで、TOEICでよく出題される文法事項を押さえていきましょう。
ただし、中学~高校基礎レベルの文法と言っても、極端に難しくないというだけで、甘く見てはいけません。
漏れがないように、しっかりと復習するようにしましょう。
リスニング~ディクテーション・オーバーラッピング・シャドーイング
リスニングの学習をする際は、題材はTOEIC形式の問題を使うのが最も効果が高いです。
TOEIC形式の問題を使ったリスニングの勉強法でおすすめのものとして、
- ディクテーション
- オーバーラッピング
- シャドーイング
の3つをご紹介します。
ディクテーション
1つ目は、ディクテーションです。
聴いた音声を書き取るトレーニングです。
ディクテーションをすることで、聞き取れなかった原因、つまり自分の弱点を明らかにすることができます。
聞き取れなかった場合には、その原因を確認して、弱点を強化しましょう。
本来であれば、すべての題材に対して行いたいところですが、かなりの時間がかかってしまいます。
ですので、Part1・2だけに絞って行うなどの工夫をしても良いでしょう。
オーバーラッピング
2つ目は、オーバーラッピングです。
スクリプトを見ながら、音声にぴったり重ねて発声するトレーニングです。
音声のスピードに慣れることと細かい発音が理解できるようになり、結果としてリスニング力が向上します。
スピードと発音に対応できるようになったら、意味や文構造も意識しながら行うようにしましょう。
シャドーイング
3つ目は、シャドーイングです。
音声から1~2語遅れて、音声の通りに発声するトレーニングです。
音声理解を自動化することで、音声と意味を結びつけて理解できるようになり、リスニング力が向上します。
まずは、音声だけを意識する「プロソディ・シャドーイング(音のシャドーイング)」から始めて、意味や文構造も意識する「コンテンツ・シャドーイング(意味のシャドーイング)」へと進めていきます。
シャドーイングはかなり難しいトレーニングなので、初級者には難しい場合もあるかと思います。
そのようなときには、無理をせず、オーバーラッピングで代用しましょう。
リーディング~精読・音読
リーディングの学習をする際も、題材はTOEIC形式の問題を使うほうが効果的です。
TOEIC形式の問題を使ったリーディングの勉強法でおすすめのものとして、
- 精読
- 音読
の2つをご紹介します。
精読
1つ目は、精読です。
単語の意味をきちんと調べたり、文構造などを確認しながら、丁寧に読んでいくトレーニングです。
知識が深まっていくことで、結果として読むスピードが早くなります。
少々面倒ではありますが、S・V・O・Cといった文の要素を、1つ1つ確認していきましょう。
英文を返り読みをせずに頭から読んでいくためには、文構造が理解できている必要があります。
つまり、早く読めるようになるためには、「急がば回れ」ということですね。
音読
2つ目は、音読です。
文字通り、英文を声に出しながら読むトレーニングです。
英文を頭から読み進めても理解できるようになり、読むスピードが上がります。
必ず音声を聞いて、正しい発音を確認しながら行うようにしましょう。
ですので、リーディングであっても、音声付きの英文を使うことがおすすめです。
発音や抑揚のつけ方などがうまくできない初級者は、音読をいきなりやるのは逆効果になることもあります。
最初は、オーバーラッピングを遅いスピードから始めるのが良いでしょう。
社会人が短期間でTOEICのスコアアップを狙うなら…
やはり、できることならば、短期間でTOEICのスコアアップを達成したいところですよね。
先程、「短期集中で勝負をつける気持ちで取り組む」というお話をしましたが、これはあくまでも心構えの話です。
残念ながら、気持ちだけで何とかなるものではないですよね(笑)。
なので、こちらでは、社会人だからこそできる短期間でTOEICのスコアアップを狙うための方法について、お話していきます。
コーチング系のサービスを利用するのがベスト
短期間でTOEICのスコアを上げようとすると、独学では、特に学習方法が身についていない初心者などは、かなり厳しいと思われます。
また、教えてもらうかたちでは、グループレッスンや授業形式のスクールもありますが、どうしても個人個人に対するきめ細やかさの部分が足りません。
そのように考えると、やはり個別に対応してくれるコーチング系のサービスがベストです。
しかし、「コーチング系のサービスって高いんじゃないの?」と思うかもしれませんね。
ですが、先程もお話しましたが、忙しい社会人だからこそ「必要ならばお金を惜しまない」という覚悟が必要なのではないでしょうか。
【イチオシ】スタディサプリTOEICパーソナルコーチプラン
コーチング系のサービスのなかで、私がイチオシしたいのが、冒頭でもお話したスタディサプリTOEICパーソナルコーチプランです。
繰り返しになりますが、私はこのスタディサプリTOEICパーソナルコーチプランを受講したことで、3カ月で約200点のスコアアップを実現できました。
なぜ、このスタディサプリTOEICパーソナルコーチプランをイチオシしているのかというと、1つは実際に私が受講して成果が上がったからです。
そしてもう1つは、先ほどまでお話していた「勉強法」に関して、すべてが揃っているからです。
1つずつ見ていくと、
- 明確な目標を立てる
- コーチと相談しながら、目標を立てていく
- なんとしても学習時間を確保する
- コーチが時間の確保の仕方について、アドバイスをしてくれる
- 必ず毎日勉強する
- 毎日コーチに報告しなければならないため、サボれない
- 短期集中で勝負をつける気持ちで取り組む
- 3カ月(もしくは6カ月)で、集中して取り組むことになる
- 正しい学習方法で勉強する
- コーチが1つ1つ指導してくれる
- TOEICの勉強に集中する
- コーチの立てた学習計画に沿って、TOEICの学習だけを進めていく
- 単語
- スタディサプリTOEICのアプリに、「TEPPAN英単語」・「基礎英単語」がある
- 文法
- スタディサプリTOEICのアプリに、「パーフェクト講義-英文法編(動画講義つき)」・「基礎英文法」がある
- ディクテーション
- スタディサプリTOEICのアプリに、ディクテーションのトレーニングがある
- オーバーラッピング
- スタディサプリTOEICのアプリを使えば、簡単に行える
- シャドーイング
- スタディサプリTOEICのアプリに、シャドーイングのトレーニングがある
- 精読
- わからないところは、コーチに質問できる
- 音読
- スタディサプリTOEICのアプリには、リーディングにも英語音声がついている
- スタディサプリTOEICのアプリに、「スピード音読」のトレーニングがある
という具合になっています。
このように、スタディサプリTOEICパーソナルコーチプランならば、TOEICの学習をするにあたって、足りないものは何もありません。
これらに沿って、ただただ学習に集中すれば良いだけです。
ちなみに、料金についてですが、
- 3カ月コース … 74,800円
- 6カ月コース … 107,800円
となっており、コーチングのサービスとしては、格安と言っていいでしょう。
コーチング系英会話スクールのTOEICコース2選
コーチング系のサービスとしては、コーチング系英会話スクールもあります。
コーチング系英会話スクールでは、マンツーマンで非常にきめ細かな指導をしてくれます。
ですので、短期間でTOEICのスコアを上げるには、これ以上のものはないと言っても過言ではありません。
ただ、難点は、料金が非常に高いということです。
後ほど詳しくお話しますが、スタディサプリTOEICパーソナルコーチプランの数倍にもなります。
また、教材も市販のものを使用することが多いため、学習の効率的な部分ではスタディサプリTOEICのアプリのほうに軍配が上がります。
それでも、徹底的に個別指導を受けてTOEICの学習をするという点から考えると、最強の学習法であることは間違いありません。
覚悟を決めて勉強するのであれば、非常に高い効果が期待できます。
そのなかから、おすすめのスクールを2つご紹介したいと思います。
プログリット(PROGRIT)
まず、1つ目はプログリット(PROGRIT)です。
プログリット(PROGRIT)のTOEICコースの特徴としては、
- 一人ひとりに合わせて作成されるオーダーメイドのカリキュラム
- カウンセリングや学習の進捗状況や理解度に応じて作成される、独自のカリキュラム
- 理論に基づくTOEICのスコアアップに効果的な学習
- 週次および日々で行われる徹底的なサポート
- 週1度のコンサルタントとの直接面談
- 日々の学習報告やシャドーイングの添削
を挙げることができます。
料金とコースについては、
- 2カ月(8週間)… 380,600円
- 3カ月(12週間)… 544,500円
- 6カ月(24週間)… 1,069,200円
となっており、別途入会金55,000円がかかります。
トライズ(TORAIZ)
もう1つは、トライズ(TORAIZ)です。
トライズ(TORAIZ)のTOEIC(R)対策プログラムの特徴としては、
- 2カ月の短期集中プログラム
- 1日3時間の学習時間
- 一人ひとりに合わせた学習計画
- 随時英語力テストを行い理解度を把握
- 週2回のプライベートレッスン
- 英文法やシャドーイング指導
- 週1回のプログレスチェック(面談)
- 学習進捗をチェックし、アドバイスや翌週の学習スケジュールを作成
- 日々のメールフォロー
- スコアアップ保証
- 無料で受講期間を1カ月延長
といったことが挙げられます。
料金については、
- 2カ月 … 481,338円
となっており、別途入会金55,000円がかかります。
社会人のTOEIC勉強法についてのQ&A
社会人のTOEICの平均スコアは何点?
TOEICを運営しているIIBCの「TOEIC Program DATA & ANALYSIS 2021」によると、2020年の公開テストの社会人の平均スコアは、637点となっています。
出典:TOEIC Program DATA & ANALYSIS 2021
ただし、「公開テスト」は、意欲のある方が積極的に受けているテストです。
なので、ある程度TOEICの勉強していると思われるため、点数は高く出ていると考えられます。
そういった意味においては、比較的会社などから強制的に受験させられている方の多い「IPテスト」のほうが、より実態を反映しているのではないかと思われます。
このIPテストの場合、社会人の平均のスコアは、522点となっています。
出典:TOEIC Program DATA & ANALYSIS 2021
ですので、500点強のスコアがあれば、ほぼ平均と言って良いのではないでしょうか。
TOEICでは何点を目指したら良い?
TOEICで目指す点数は、その目的によって変わってきます。
また、業種や業態によっても異なると思われますので、あくまでも参考値としてお考えください。
- 昇進・昇格…600点以上
- 国際部門での業務…700点以上
- 海外勤務など英語でコミュニケーションを取る業務…800点以上
- 一般企業への転職…600点以上
- 外資系企業への転職…800点以上
1日にどれくらいの時間TOEICの勉強すれば良い?
理屈では、
- どのくらいのスコアアップを目標にするか?
- どのくらいの期間をかけて達成するか?
がわかれば、計算できます。
スコアを100点上げるのに、200~300時間の学習時間が必要とされています。
ですから、これを目安にして、期間で割り算をすれば、1日あたりの必要学習時間は計算できます。
あとは、それが現実的に可能かどうかという問題になってきますね。
ですが、そういった理屈ではなく、「実際にどのくらいの勉強時間を取るべきなのか?」ということになると、話は少し変わってきます。
あくまでも私の考えですが、いろいろなコーチングのサービスで話を聞いたことから判断すると、
- 最低でも2時間
- 理想では3時間
と思っています。
そして、2~3カ月集中して勉強して、ひとまずの目処を立てたいところです。
例えば、1日2.5時間で3カ月学習したとすると、225時間になりますので、おそらく100点はアップできると思います。
また、これだけ学習すれば、勉強法が確立できたり、勉強も習慣化されるはずですので、その後の勉強の土台を作れると考えています。
TOEICの勉強は独学でもできる?
800点以上のスコアを持っている上級者であれば、独学でTOEICの勉強をするのは、十分可能です。
700点台のスコアならば、独学で勉強できる可能性はあると思いますが、やや効率は落ちると思います。
700点未満の場合には、もちろん独学は不可能ではありませんが、かなり効率が悪くなると考えます。
TOEICの勉強は、その勉強法を自分で確立していないと、正しく学習を進めることができません。
正しく学習ができないとなると、やはり効率は悪くなっていきます。
長い期間をかけて、じっくりのんびり勉強していくのであれば、独学でも問題ないでしょう。
しかし、忙しいなかで短期間でTOEICのスコアを上げたいならば、700点未満の場合、状況によっては800点未満の場合にも、コーチング系のサービスを利用するのがおすすめです。
TOEICの初心者は何の勉強から始めたらいい?
ズバリ、単語と文法です。
初心者の場合ですと、勉強するのも基礎的なものになります。
基礎の段階では、単語も文法も、中学レベルのものをほぼ単純に覚えるだけだからです。
中学レベルと言えども侮らず、抜けのないようにしましょう。
ただし、それ以上の学習をするとなった場合に、高校レベルの勉強をするというのは、効率的ではないので、おすすめしません。
この段階になったら、TOEICそのものに向けた勉強をしたほうが良いでしょう。
まとめ
今回は、社会人のTOEICの勉強法ということで、お話をしてきました。
- 社会人がTOEICの勉強をするのは、大きなメリットがある
- 忙しい社会人が短期間でスコアアップを目指すなら、コーチング系のサービスがおすすめ
ということなどが、おわかりいただけたと思います。
冒頭でもお話しましたが、社会人であっても、TOEICでスコアを大きく伸ばすことは、十分可能です。
もちろんさまざまな覚悟は必要となりますが、その先にある新たな未来に向けて、一歩踏み出してみてはいかがでしょうか?